パターン形成

昨日、研究会の後にパターン形成のモデルケースとして、液晶を研究することの意義についてひとしきりしゃべった。
液晶-特に僕の扱っているMBBA液晶-はパターン形成を研究するためのツールとして見た時、モデルとして非常にいい性質を幾つか備えている。実際、最初のRoll状の構造を作り出す過程は、非常に煩雑かつ、直感的でない式変形を追う必要性があるとは言え、一応微視的な基礎方程式からのビルドアップが確立されているし、更に強い非線型性に起因する高次のパターン形成についても、複素Ginzburg-Landau方程式の"現象論的な"変更によって説明できる可能性を示されている。とかく、言い方は悪いがこじつけのようなPathで実際に出来上がったパターンへの説明がなされる事もあるパターン形成の研究において、適切な仮定と、推論によって組み上げられている系と言うのは実は稀有だ。
 
もちろん、自然界に存在するほとんどの現象は簡単に説明できる可能性が低い、という事情はやはり直視する必要がある。それを踏まえた上で様々な領域で存在するパターン形成の様式を理解するために、結局は"可解モデル"に相当するようなものを通さざるを得ないのも事実だ。
そう思って改めて自分の結果を見直すと、"奇跡的に"理論サイドからの説明がうまくいった1つの例となりうるように思う。実際、おいている一つ一つの仮定はそんなに突飛では無さそうだ。自分で考えたのでないのが悔しいけど、今はそんなものかな。次へ頑張ってつなげていこう。うまく何か意味あるものを取り出せるような切り口を探していかないと。
 
何はともあれ、今日の研究会で満足できる発表が出来るように頑張らないとな。最初に想定していたより、はるかにいい聴衆に恵まれている。本当にこんな機会を与えてくれたMさんに感謝だ。それだけに準備不足っぽいのが悔やまれる。。。っていつもそうだな。。。
 
この研究会、最初はこけそうな気がしてならなかったけど、思った以上に意義深いかもしれない。取り合えず今日一日過ごしてみて、明日どういう気持ちになっているかだな。とりあえず、発表準備発表準備。まだ終わってないよ、馬鹿野郎。。。