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昨日、指導教官に学部生向けのガイダンスを行うということで、スライドを見せてもらった。実際、研究室を志望する書類を出す前に、僕も似たようなガイダンスを受けたわけだけど、その時の話とからめて聞くと、実際にその話が出たわけ、というのにはきちんと理由があるのだなぁ、と思う。来年はどんな学生が研究室に入ってくるのだろう?
 
朝、PDのMさんに粘菌の運動をとったビデオを見せてもらった。表面がぽこぽこくぼんでいるのがとても強烈で、同期のMを含めた3人でしばし議論。いくつか理由があって、個人的に生物っぽい研究に手を出す気はあまり無いのだけど、こうして画像とか見るとやはりすごい。メカニズムうんぬんはともかく、良くまぁこんな構造を発生、維持できるものだと思う。
議論は大体粘菌表面のくぼみのメカニズムに集中した。僕は膜の伸び縮みに伴う緩和と、内部物質の弾性緩和のようなものの競合の結果として、くぼみが出来るのではないか?と考えたが、Mの考えは違うようだ。確かに彼の言うように、僕の言うような力学的な応答だと、"くぼみが出来て"、"安定にとどまる"理由は説明しづらいというのはもっともかもしれない。でもかと言って反応拡散系、と思ってしまうのも議論している空間スケール、時間スケールが違う気がする。とかとか。議論していて結局、全体(粘菌)を動かすのに支配的な力と、微視的な構造(粘菌の一部)の変化において支配的な力がどのような関係になっているのかの捉え方が違うということなのかなぁ、と思う。
こういった時、僕は生物的な素養がほとんど0なことをいい事についつい単なる物理系、と見てしまいがちだけど、それはあまり良くないかもな。でも、一方で物理の人が生物をやる意味ってそういうところ、単純化にあるような気もするんだけど、違うのかな?こんな現象、あんな現象言っていたらきりがないし。
 
とか、そんな事やってたら昼に研究室の面々とご飯を食べに行った時、大学院進学の時、どうやって決めたのか〜みたいなことをアメリカから来たPDに聞かれた。答えながらなんとなくその時のことを思い出した。その時期は色々なことが重なった時期だったな。。。関係ないけど、日本語でもあまり答えないようなことを英語だとむしろうまくしゃべれるのは言語としての性質の差だろうか?普段は基本的な単語さえ出てこず苦労するのに。