ICR二日目

今日は基本的には降伏応力に関するセッションを拾い食い.水-粉体混相系,基本的にはsuspensionとして総称されていたけど,それに関する研究も結構発表されていた.充填率に対する変化を拾っているのは,やはり発想としてはそこにいくのが自然,ということだろうか.午前中の最後にはYield Stressというそのものずばりのタイトルの講演があり.新しいことを発表する,というより,今までの世界的な研究の歩みを振り返るVideoの上映,というのが趣旨だったけど.ちょっとびっくりした.内容は,さながら映画.最後にCast一覧も流れたし.
午後の講演では,μmサイズ粒子のShear Stressと,Strainの関係についての講演があった.一定周期でShearをかけた時のその応答に着目していたのだけど,適当な条件下で,全体の構造が大きく崩れる現象が起こる,という内容.のり的にはStick Slipの話しに近いし,その大きく崩れる現象の間隔も比較的周期的に見えたのだけれども,Intermittencyとして表現していた.
最後は,Poster Session.粉体の話は,全部で4つあったのだけれども,そのうち2つはキャンセル(?)したのか,やっていなかった.1つは,運動論を援用して,希薄極限での粉体に不純物を加え,その挙動を調べましょう,という話.Preliminaryな結果を示していた.他の発表で,平行なRheometerを作って測定した,という結果があった.Rheology学会なので,当然,粘弾性測定を基本とした発表が非常に多いのだが(それか数値計算),ほとんど,というか,全ての実験が回転系で行われている.そこで,平行なものを作っちゃった,というわけやね.なんか,作るのに20年かかっている,といっていたのにびっくり.12年の聞き間違いじゃないかと思ったけど,さすがにそこは間違えないだろうしなぁ...面白かったのは,海底から,表層にいたる水の粘弾性を,生物の生態と結びつけて考えましょう,という話.Franceの海洋について研究している人だったけど,海の至る所から水を取ってきて,その性質を測定していた.これから,どうやって生物に結びつくのかは良くわからんかったけど,まぁ,面白かった事は間違いない.
そうこうしているうちにPoster Awardの発表.しかし,何をするにも芝居がかった演出が非常に多い.それに嫌味が無いのは,さすがはアメリカ,といったところなんだろう.多くの人が,そういったPartyに色んな意味で慣れている感じがする.